私が愛用している iOS のブラウザアプリ,iCab Mobile にはモジュールという Opera や Firefox におけるユーザ JS や Greasemonkey みたいな機能が標準で搭載されてまして,本来ならば JB なしではユーザ側でカスタマイズする余地などほとんど無い iOS のブラウザ業界において独自の地位を占めております.
Alexander Clauss
ジャンル: ユーティリティ - 仕事効率化
リリース日: 2009-04-21
価格: 170円
posted with sticky on 2013.1.2
……が,そんな iCab Mobile のモジュールもひところに比べますと自作モジュールの導入が難しくなっておりまして,2011 年 3 月にはアップルの審査によりウェブ経由での自作モジュール導入機能が廃止され,それでも自作モジュールの導入を諦められない人たちは iExplorer(旧 iPhone Explorer)や iFunBox 経由でのモジュール導入を余儀なくされました.
参考:iPhone Explorerを使ってiCabモジュールを強制インストールするの巻
とまあこんな風にして非 JB ユーザはなんとか自作モジュールの導入を続けてきたわけでありましたが,2012 年の 9 月にリリースされた iOS 6 では .app 以下のディレクトリへの上書きが不可能になったため,この方法も使えなくなってしまいました.
@darrinsden iOS 6 has stopped access to files in the AppName.app folders. Documents, tmp, etc are still fine.
— Macroplantさん (@Macroplant) 10月 24, 2012
今回の記事はそんな環境にあっていかにして iCab Mobile に自作モジュールを導入するのか,というお話です.おおまかな流れは「バンドルされてる 50 以上のモジュールのうち,不要なモジュールを iExplorer や iFunBox を用いて自作モジュールに上書きする」ということになります.
「おいお前さっき上書きはできないって言ったじゃないかどういうことだ!?」と思われた方もいるかも知れませんが,今回の方法では .app 以下のディレクトリには触れずそれ以外のディレクトリに存在するファイルをいじるのでセーフ,なのであります.以下に iFunBox での手順を説明しますがくれぐれもご利用は自己責任で.
- iOS 端末を PC/Mac に接続した状態でiFunBox を起動し,サイドバーから「ユーザー App」を選択,その後メインウィンドウから「iCabMobile → Documents → .iCabMobileFiles.private → Modules」へとディレクトリを潜る.
潜った結果はだいたい下の画像に示した感じ.拡張子 .icon のファイルはアイコンファイル(@2x が含まれるほうは Retina ディスプレイ用),.code のファイルにはモジュールのコード本体が入っています. - 不要そうなモジュールの .code ファイルを選んでデスクトップあたりにドラッグアンドドロップしてコピー.アイコンも変えたい場合には .icon ファイルもコピー.
- .code ファイルの内容を自作モジュールに書き換え,保存する.アイコンも変えたい場合には .icon ファイルの内容を自作アイコンに書き換え,保存.
- 書き換えた .code ファイルを iFunBox へ戻す.アイコンも変えたい場合には以下略.
以上であります.なおこの方法を使って自作モジュールを導入した場合,autorun や confirmation など iCab Mobile のモジュール独自の変数を新規に追加・削除することはできませんので,もし自作モジュールでそういう機能を使いたい場合にはあらかじめそういう変数が設定されているモジュールをこの手順で書き換えるのがよいでしょう.
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